重要伝統的建造物保存地区は全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存を目的として、市町村が条例等により決定した伝統的建造物群保存地区のうち、特に価値が高いものから文化財保護法 第144条の規定に基づき国が選定した場所を言う。種別は港町、講中宿、鉱山町、在郷町、山村、山村集落、寺内町、社家町、宿場町、商家町、城下町、製塩町、製磁町、製蝋町、茶屋町、島の農村集落、農村集落、武家町、門前町、養蚕町、里坊群、その他の計22種類である。登録対象は建築物、工作物、環境物件の3種類で、建築物は寺社、民家、蔵、工作物は門、土塀、石垣、水路、墓、石塔、石仏、灯籠、環境物件は庭園、生け垣、樹木となっている。選定基準は昭和50年11月20日文部省告示第157号によって次のように定められている。重要伝統的建造物保存地区は1975年の文化財保護法第4次改正で新設された文化財である。2015年5月現在、109地区が選定されている。